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山菜採り

新潟県

2007.04.29〜30





Text & Photo  : 高野 智

 今年も早いもので、もうゴールデンウィークです。2007年もあっという間に3分の1が終わろうとしてます。さて、この時期は毎年恒例の新潟での山菜採り。子供たちも大人たちも楽しみにしていた季節になりました。昨年は日帰りでの開催でしたが、今年は一泊してのんびりと山菜採りができます。泊まるのはいつもの「蒼丘の森公園キャンプ場」です。

 今年はご存知のように雪がとても少なく、豪雪地帯で有名な新潟でも例年の半分くらいの積雪量でした。山菜は雪が消えると芽吹き始めますが、積雪量が少ないと出るのが早くなります。なので例年採っていた場所ではすでに伸びきってしまっているようです。子供たちはコゴミがお気に入りですが、今年は難しいかもと山田さんが言ってます。それでも採れないことは無いでしょうし、コシアブラは今が旬らしいので、コシアブラ目当てに出発しました。

 今まではGW前の土日で行っていたので高速道路の渋滞の心配をしなくてもよかったのですが、今年はGWの始まりですから渋滞を避けることも考えなくてはなりません。ということで出発は23時半ころに決定。夜中に出て空いているうちに現地近くまで行き、越後川口のSAで眠るという作戦にしました。
 夜中の関越道は順調に流れていて、2時すぎには越後川口に到着して朝まで眠りました。しかし、翔平が6時半くらいに目を覚ましてしまい、ゆっくりと8時くらいまで眠っているという目算は大きく外れ、車のシートで4時間程度の睡眠では十分とは言えず、眠い目をこすりながら集合場所に向かうことに・・・。

 集合時間は9時なのでまだ2時間はあります。とりあえず朝飯を食べながら仲間の到着を待ちます。すると早々と山田さんが到着。その後も暇人協会の皆さんや根がかりクラブの渡辺さんらが来て、9時には全員が揃いました。

 山菜の山はここからすぐです。10時前には準備も整い、山に入ります。車止めに着くまでのことですが、驚いたのは息子の翔平が山への道を覚えていたことです。子供の記憶力って凄いんですね。私なんて何度通っても覚えられないというのに・・・。

 林道を歩いていくと早速コシアブラの木が出迎えてくれます。コシアブラはタラと同じくウコギ科の樹木で、結構な大木に成長します。あまりに大きく育ってしまうと新芽が遥か上のほうになってしまい、採ることができません。なので手頃な高さの木を探し、それをエイッっと曲げて摘み採ります。そうすれば子供でも楽々手が届きます。

 山田さんの話によると、昨日は物凄い雨降りだったそうです。ところが打って変わって今日は素晴らしい青空が広がっています。「今回は渓道楽きっての雨男2人は不参加だからなぁ」と納得。私が雨男だと川上さんは言ってましたが、やはり違ったようです。気温もどんどん上がって20度を超える陽気に気分もウキウキしますね。

 さて、林道脇のコシアブラを採りつくして、今度は林道の上や下へと範囲を広げます。ヤブをかきわけて下に降り歩き回ること1時間、スーパーのポリ袋2袋が一杯になるほど採れました。ここはホントにコシアブラの宝庫です。そしてそこから一段降りたところではコゴミが辺り一面に生えていました。
 さて、車に戻ると他のメンバーたちも続々と帰ってきます。その手や背にしたザックには戦利品の数々が・・・。コシアブラ、ウド、コゴミ、木の芽等々、なんでもありました。

 15時には山菜採りも終わり、日帰り組と一緒に温泉に向かいました。ゆったりと湯につかった後はキャンプ場のロッジに入って宴会の始まりです。採れたての山菜を料理して楽しい夜が更けていきます。

前日とは打って変わって、素晴らしい青空が広がった
山の木々も春を謳歌するように一斉に芽吹いていた

 
トラフシジミ
春になるとチョウなどの昆虫も活発に活動しだす

 
コシアブラを採る子供たち
せっかく採ってもコシアブラは癖がある味なので子供には不人気

 
手を貸してもらって斜面を下る
大人には何でもない斜面も子供にとっては大変なのだ

 
コシアブラ
タラやウドと同じウコギ科の樹木で、白く、すっと伸びた幹が特徴的
独特の苦味があるので天ぷらにすると食べやすい
他にはコシアブラご飯なども美味しい
 
コゴミ
今年の積雪は少なく、かなり伸びてしまっていた
 
これも伸び気味だが、十分食べられる
味に癖が無いので子供たちも大好物である
天ぷら、おひたし、炒め物等

 
爆睡中なのは、カヌ沈隊の深町さん
私とは今回、初対面だった
 
名勝地でも何でもないのだが、どこか懐かしく、癒される風景
 
池の畔にはスイセンが咲いていた
この花は水辺に良く似合う

 
















  カタクリの花
  山に行くと良く出会う儚げな花
コシアブラ
この山はコシアブラの宝庫だった
 
ギフチョウ
生まれて初めて出会ったギフチョウ
子供の頃から知っていたが、このチョウは家の近所では見かけたことは無かった

 
待ちわびた春
多くの植物が芽吹き、山は新緑に包まれる

 
残雪の山
雪が残る越後の山々
これでも雪は例年よりずっと少ない

 
子供たちとアリジゴクを捕まえて遊ぶ黒田さん
黒田さんは世界的なクライマーで、トップページで紹介している「焚き火の炊きつけ」の著者でもある

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