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国道の通行止めのために大きく迂回を余儀なくされ、大幅に遅れて奥只見に着いた。
奥只見は人気のエリア。朝一で着いていなければ良い沢には入れない。私たちは支流に入り、岩魚の顔を拝む為に無心で竿を振った。
だが、水が冷たいせいなのか、だいぶ釣られているからなのか、岩魚たちは簡単には顔を見せてくれない。 |
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平野部ではとっくに散ってしまったサクラが咲いていた。
5月上旬に咲いているのは見たことがあるが、下旬に咲いているのは初めて見る。
奥只見ではようやく春なのだ。 |
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残念なことに山は雨だった。
しかし、人間にとっては嫌な雨も、山の生き物たちにとっては無くてはならない恵みとなる。
雨は雪を溶かし地中に染み込み、やがて川となり海に注ぐ。悠久の昔から繰り返されてきたことが、今も変わらず続いている。 |
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雨に濡れた新緑は、ことのほか美しい。
岩魚は釣れなかったけれど、春の恵みの山菜にありつけた。
冬は数メートルもの雪に閉ざされた静寂の世界だが、これからは山の生命がいっせいに活動を始める季節。 |
八木さんご夫妻(HPはこちら)と渓道楽の仲間たち。
初対面でも渓流釣りを通して、すぐに打ち解けることができる。
山に感謝して山菜を食し、美味い酒を酌み交わす。 |
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岩魚がようやく顔を出してくれた。
今まで散々竿を出してきたのに、この瞬間だけは何度目でも嬉しい。
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白斑が大きいのがアメマス系の岩魚の特徴。
背中の虫食い模様もくっきりとしている。 |
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新緑に彩られた渓で岩魚を釣る。シーズン中でもっとも美しい季節だ。
ナメ滝は非常に美しいが、岩魚にとっては決して住みやすい環境ではない。 |
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ナメ滝のエグレを釣る。
底が岩盤なのでポイントは非常に少ない。 |
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どこまで行っても新緑とナメが続く渓。
あと少しだけ岩魚が釣れてくれれば、楽しさも倍増するのだけれど・・・。 |
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写真で一部を切り取ってしまうと、素晴らしさは伝わらない。
五感の全てで感じ取らなくては、山の息吹と一体になることはできない。
渓沿いにあったモミジの葉は、吹き抜ける清々しい風に身をまかせていた。 |
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久しぶりの青空に心も躍る。
美しい緑と青い空、白い雲。渓流釣りをやっていて最高の時。 |