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岩手県和賀川水系

平成13年6月9日〜10日

岩田廣隆、永田信明


 
Text&Photo:岩田 廣隆


 今回は当会の釣り名人のひとりである永田氏とのアベック釣行。ダム湖からの遡上期を狙っての尺物狙い釣行は、私の勘でこの日と以前より予定を立てていた6月の第2週目土曜日。待ちに待った9日であった。
 目指すは秋田自動車道の北上西インター。長距離のため交互にハンドルを握り交代を繰り返して無事到着した。
 すっかりと明るくなった朝のインター近くはまだ通行車両も少なく、快適に目的の車止めに着いた。はやる気持ちを抑えつつ、早速釣り支度を整える。途中草木の間より見える渓は、まさしく尺物ウジャウジャの雰囲気であった。
 仕度を整えながら、深山のウマイ空気を今まで蓄積されていた少々汚れている空気と交換する。そうするとどうだろう、不思議と自分も山の中に居る他の動物諸氏と同じく山の一員になったような気がしてくる。その少なからずうわずった気分のまま渓へと入っていった。
 竿に仕掛けを付け、限りなくブルーに近い素晴らしい淵へ第一投! 餌は蚊に刺されながら近くを通る人たちの疑惑の眼差しを気にしつつ、やっとこ採取したドバさん。我が腕は疑う余地も無いが、ここまで来るとドバさんへ掛ける期待も大きい。ものすごく大きいのである。恥ずかしながら三投目のアタリで良型をバラシ、約2分ほど反省の時間に服す。その後、21cm以上をキープとし、数尾をリリースしながら上流へと向かった。だが、永田氏は下の支流へと入ったまま戻って来ず、途中で土産用の山菜を採りながら30分あまりの休憩を二度ほどして、仕方なく再び上流へと一人進むことに・・・。
 待望の尺物は、その後素晴らしい長目の淵の中ほどで掛かってくれた。午前11時頃より雪代が入り始め、水色も少々だが薄く濁りだした。それが尺岩魚にとって災いしたのかもしれぬ。この1尾で今回の私の目的は達せられた。

 車へと戻り、先に帰っていた永田氏と近くのオートキャンプ場と行き、ハンゴー飯にて食事。ビールで祝杯をあげてから、車内にて午後9時半頃には高イビキ。キープさせていただいた岩魚は焼きからしとして土産とした。
 翌日はほとんど釣らず山菜採取を楽しみ、温泉にて疲れた体を横たえ一眠り。お世話になった和賀の山々渓々へ別れを告げ、ハイウェイの人となった。
 残念ながら釣り名人の永田氏には尺物は来なかったが、良型を数尾ゲットし、それぞれ楽しい釣り旅ができた。和賀の大自然に感謝、感謝!

竿:D社6.1m 糸:1号通し ハリ:9〜10号(オーナー社) 餌:ドバミミズ
釣果:22〜28cm8尾 32cm1尾 計9尾 リリース10尾程
山菜:ミズ、ウルイ


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