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  長野県 南アルプスの渓
  2019/04/27〜29






  平澤、斉田、田中、高野


Text & Photo   : 高野

渓道楽が結成されたのは平成10年5月23日。渓道楽は平成とともに歩んできた。
その平成もとうとう終わる。
今年の5月1日からは新しい時代「令和」となるのは、日本人なら誰もが知っている。
その平成の終わる直前のGW前半が今シーズンの源流釣りの幕明けだ。
そしてこれが平成最後となる記念すべき釣行となった。
それに参加するのは、平澤さん、斉田さん、私のオジサントリオと若手の田中のケンちゃん。
体力のあるケンちゃんに重たい共同装備は任せたのだが、それでもきっと苦労するんだろうなあ。

期待に胸を膨らませた四人を乗せた車は快調に進んで行ったのだが、分かれ道を右折した目の前に閉ざされたゲートが・・・
「え、マジかよ」
まさかの展開に全員が唖然とする。
あわてて地図を確認すると、目的としていた車止めまでは7kmもの距離が。
「まあ、仕方ないよね。今から他に行くわけにもいかないし。」
「林道だから7kmだと2時間ちょいってところかな。」
「てことはテンバまで5時間くらいかぁ・・・」
3時間程度でテンバなら楽チンだよねと考えていたが、この現実を受け入れるしかない4人だった。

林道歩き7kmはしんどかったが、ちゃんとした道路だから冗談いいながら行けた。
問題は渓への下降中に起こった。いつの間にか正規ルートを外れて、お得意のバリエーションルートに突入。
どうしてこうなるかなぁ。
延々と急斜面のトラバース。ルンゼにいたっては滑ると下まで100mくらい行っちゃいそうなので、ロープを出してなんとか通過。そんなのが2時間。途中で斉田さんとケンちゃんが親子熊を目撃。
こっちには来なかったので、ほっと胸をなでおろす。
こんな急斜面で熊に追いかけられたら、どうなっちゃうの〜

それからもアラレが降り真冬並みの冷たい風に吹かれて、ヘロヘロになってようやくテンバに到着した。

ささっとタープを張って寝床を確保。もう釣りする元気もない・・・はずが流れを前におとなしくしてるわけがない。
ちょっとだけ竿を出してみた。
するとすぐに斉田さんが良型イワナを釣り上げる。
よし、俺もと鼻息荒く仕掛けを投入するも、まったくアタリなし。
釣れないとすぐに勢いもなくなる。もうやめた。焚き火しよ。

素晴しい眺め。
ひたすらトラバースのバリエーションルート。
アラレまで降り出し、泣きっ面に蜂。
ようやく正規ルートに復帰。
素晴しく快適なテンバ
でも猛烈な冷え込みで寒くて何度も目が覚めた。

明けて翌日。寝不足気味だが釣りに出発。
さあ、釣るそ!!

どんなときでもテンカラ一筋のケンちゃん。
釣れるかな。
平澤さんも竿を出す。
あまりに風が冷たいからレインウェアのフードでカバー。

ケンちゃん、頑張って釣ってよ。

























なかなか釣れなかったが、
ようやく斉田さんの竿に来てくれた。

綺麗なヤマトイワナだ。
私にも釣れてホっとする。
ケンちゃん頑張れ!

























平澤さんにもいいのが来た!

いいヤマトだ。
けっこう真剣に釣ったけど、釣果はイマイチ。
暖かかったところから急激に冷え込むと、渋くなるんだよなぁ。
もうそろそろ戻るか。

テンバに戻ったらこんな虫が。
なんかのキャラクターにいそうな模様が。

釣りは芳しくなかったから、料理は盛大に。
まずはキャベツ千切りサラダと、イカフライ。
ジャコ、まいうー。
焚き火もジャンジャン燃やそう。
昨夜みたいに寒くないといいけど。

イワナは釣れなかったけどタラノメはいいのが採れた。
そして革職人のケンちゃん作ナイフ。
エイの皮をつかっているとのこと。

油揚げとミョウガの炒め物。
タラノメを入れたアヒージョ。
キュウリとミョウガをごま油で。
タラノメとフキノトウの天ぷら。
青椒肉絲。
平成最後の焚き火!
帰る前にテンバで。
尾根のポーズ?
次は令和最初の源流だ!

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