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  ヤマビル沢
  2020/06/20






  福田、高野


Text & Photo   : 高野

渓道楽のフライマン福ちゃんと二人で、イワナうじゃうじゃ、ヤマビルうじゃうじゃの渓へ行ってきました。

車止めから2時間ほど杣道を歩いて入渓なのですが、その2時間がヤマビル天国!
「片脚20匹は来ますよ!」
と福ちゃんから脅されていたので、新兵器「ヤマビルファイター」を購入して事前に足回りにかけておきました。
しかしイワナが20匹釣れれば最高にうれしいけど、ヤマビルじゃ嬉しくないよ〜

早朝の車止めでいつものように準備を整えます。
福ちゃんはコンビニで買った塩を靴やスパッツに塗り込んでます。
まずは塩とヤマビルファイターで効果の違いを試してみることに。

いざ出発。
たしかに嘘じゃなかったです。杣道に足を踏み入れると、地面の上でヤマビル歓喜のダンス!
雨上がりのしっとりと湿った土はヤマビルにとって居心地最高なんでしょうね。
獲物が来るのを今か今かと待ち構えていました。
飛んで火にいる夏の虫とは我々のこと。
はたして無事に通過できるでしょうか。

たかられないようにいつもより早足に進み、安全地帯の大きな岩に上がってからチェックしてみます。
塩だけの福ちゃんの靴は何匹ものヤマビルが上がってきていました。
しかし、「ヤマビルファイター」をかけた私の靴には一匹いたのみ。そのヒルも取り付いた所から上がってきません。
すごいぞ「ヤマビルファイター」
ざまあみろヤマビルども!
ヤマビルファイターの効果を確かめて、福ちゃんの靴にもスプレーしておきました。

やがて渓へと降りる地点にやってきました。恐怖のヤマビル街道を無事に通過し、入渓です。
そして、地獄の先に待っていたもの、それはイワナ天国!!
そそくさと準備して、いつものブドウムシを付けて落ち込みに投入すると、すぐに竿先にククっというアタリが出ます。
「福ちゃん、来たよ来た!」
竿を立てると元気に逃げ回ります。
力をためて寄せるとかなりの良型です。
こりゃ尺あるか?! とメジャーを当てるも、惜しくも29センチ・・・
泣き尺でした。
でも一投目から泣き尺です。
「今度の渓はうじゃうじゃですよ。10や20釣るのは訳ないです」
と聞いていたので期待してたのですが、その期待にたがわぬ魚影の濃さ。
福ちゃんも私に良型が出て安心したようです。
今度は福ちゃんの番です。
福ちゃんのフライが綺麗な弧を描いて着水。するとすぐにバシャっとイワナが出ます。
ここは渓相も魚影も何もかもが素晴らしい。あまりの楽しさに、恐怖のことなどすっかり忘れていました。

その後交互に竿を振りながら、お昼までの釣りで二人とも「ツ抜け」
魚留の滝まで釣って大満足です。
これだけ釣れても以前より魚影が薄いとか。去年の台風の影響なんでしょうか・・・

さて腹も減ったので急いで戻りましょう。
楽ちんなので帰りは河岸段丘上の獣道を戻ります。
が! 福ちゃんの靴にヒルが1匹。忘れていた恐怖がよみがえります。
しかしピョコピョコと動いていますが上がってこれない様子。
まだヤマビルファイターの効果が持続してるようです。
そして獣道から杣道に上がってヤマビル街道を戻ります。
街道に出る前にヤマビルファイターをシュッシュ。
2時間ほどで車止めに到着し、さっそくスパッツを外しヒルチェックです・・・
福ちゃんは・・・よし付いてない。オッケー
私は・・・
スパッツを外してズボンの裾をまくった瞬間。
「ギョエー!」
思わず二人して叫んでしまいました。
私の足首にオッサンの不味い血を吸ってパンパンになったヤマビルが1匹!
杣道に入る前にもう一度ヤマビルファイターをスプレーしたのですが、どうやらその前の獣道ですでに吸い付いていたようです。
いや〜完全に油断してました。あれだけ水の中に入ったので効果が落ちて当たり前ですよね。
たっぷり吸血したヤマビルにムヒアルファを押し付けてはがします。
剥がれ落ちた後からは鮮血がタラタラとあふれ出してきました。
このままじゃ服も着れません。
何しても止まらない血を、絆創膏の上からガムテープを貼ってごまかし、温泉にGO!
完全に止まったのは翌朝になってからでした。おそるべしヤマビル・・・
でも、ガムテはこういうときも使えますね。絆創膏だけじゃあっという間に血が滲みだしてきて大惨事になりますが、ガムテだと全然大丈夫。温泉に入って家についても染みすらなかったです。

今回は「ヤマビルファイター」を初めて使ってみましたが、かなり効果ありです。吸われてしまったのは釣りで数時間水に入ったことが原因と思われます。
往路に入渓してすぐにスパッツを外してチェックしたときは、靴にさえ1匹もついていませんでした。
ヤマビルファイターはヤマビルの渓では必需品となりそうです。


梅雨真っただ中だが、
前日までの雨が止んで、晴れ間が顔を出してくれた。

緑濃い初夏の渓を釣り上がる。
私の竿に来た良型岩魚。。
ダイナミックな渓相が続く。
駆け上がりについているイワナを狙う福ちゃん。。
山の恵みウスヒラタケ。
倒木にビシッリと生えていたのを見つけた。
虫食いもなくすばらしい状態。

大物が来た?!


次々と好ポイントが続く流れ。
福ちゃんのフライを咥えたイワナ。
8寸ほどの良型だ。
ここでのアベレージサイズ。

黄色いフライラインが綺麗なカーブを描いていく。

不思議な木・・・
ヤマビル出た〜!
こんなのがウヨウヨいるんだからたまらない。

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